お出かけで学校を休ませてもいい? 8割の保護者が賛成と回答した理由
国内最大級の子どもとお出かけ情報サイト「いこーよ」を運営するアクトインディ株式会社(東京都品川区 代表取締役:下元敬道 以下、アクトインディ)は、子どもや家族に関する様々な関心事やトレンド、体験活動やお出かけ市場などの調査レポート・分析データをコンテンツとして提供する情報メディア「いこーよ総研( https://research.iko-yo.net/ )」にて、お出かけや旅行で子どもが園や学校を休むことについての考えを、ユーザーアンケートをもとに調査・分析し、結果を公開いたしました。
お出かけによる欠席、保護者の8割が「賛成」派に
「お出かけや旅行で子どもが幼稚園・保育園、学校を休むことについてどう思うか」という問いに対して、「賛成」「どちらかというと賛成」と答えた保護者があわせて81%を占めました。
一方で「反対」「どちらかというと反対」と答えたのは19%で、反対意見は少数派でした。
この結果から、園や学校の欠席について寛容さをもつ保護者は多く、家族での体験や思い出づくりを重視している家庭が多いことがうかがえます。
賛成派が増加、反対派は減少傾向に
2023年7月に実施した同様の調査との比較です。
「賛成」「どちらかというと賛成」と答えた割合が、69%(2023年)から81%(2025年)と、12ポイント上昇しています。中でも「どちらかというと賛成」が36%から47%へと増加しており、「絶対に賛成ではないが、家庭の事情や子どもの体験を優先する判断もあり」と考える保護者が増えてきたと考えられます。
一方で、「どちらかというと反対」は26%から15%に、「反対」は4%で変わりませんでした。
反対意見は全体的に減少傾向で、以前よりもお出かけによる欠席に対する抵抗感が薄れてきている様子が見られます。
賛成の背景には「家族と過ごす今しかない時間」や「体験への価値」
「賛成」「どちらかというと賛成」と答えた保護者の意見としては「家庭ごとの事情や平日の方が空いているから」という理由の他、「子どもとの時間を大切にしたい」という思い、そして体験への価値観など、多様な声が寄せられました。
「反対」の理由は?“なるべく休ませたくない”と考える保護者の声
一方で、「反対」または「どちらかというと反対」と答えた保護者の意見では、子どもの学習への遅れを心配する声、義務教育からの観点などを大切に考える姿勢が見られました。
「以前から賛成」が最多、反対→賛成の変化も
「おでかけや旅行で子どもが園や学校を休むこと」について、2~3年前と比べて考え方がどう変わったかを尋ねたデータも見てみましょう。
「以前から賛成で、今も賛成」と答えた人が最も多く、全体の75%を占めました。
「反対だったが今は賛成になった」(6%)、「賛成だったが今は反対になった」(2%)と、考え方に変化があったという回答も見られます。
特に「反対から賛成へ」と変化した人の割合が増加しており、家庭環境や社会の変化にともなって、気持ちにも変化があったと考えられます。
一方で、「以前から反対で、今も反対」と答えた人も17%と一定数おり、学校生活のリズムや学習面への配慮を重視し、休むことについて慎重に考えている家庭もあります。
実際に「考えが変わった」と答えた保護者たちの声を見ると、反対だった人が賛成に変わった理由には、コロナ禍での価値観の変化や、子どもが生まれてからの気づきなどの背景があるようです。
まとめ
お出かけや旅行で子どもを学校や園に休ませることについて、今回の調査では「賛成」「どちらかというと賛成」と考える保護者が8割を超えました。
背景には、平日のほうが空いている、家族の休みが合わないといった事情のほか、「家族との時間を大切にしたい」「今しかできない体験をさせたい」といった想いがあります。
一方で、「学習の遅れが心配」「休む習慣がつくのが不安」といった声も根強く見られました。義務教育への意識の強さや、子ども自身の気持ちを尊重したいという考えから、慎重な姿勢を示す保護者も少なくありません。
また、過去の調査との比較では、「反対から賛成へ」と考え方が変化した保護者も多く、家庭環境やコロナ禍を経て皆勤に対する価値観が変化している様子もうかがえました。
少子化やAIの進展、経済情勢の変化など、めまぐるしく移り変わる時代。子どもと家族が納得のいく選択を自分たちで考え、選択し、またそのような多様な考え方が受け入れられる社会であってほしいと感じます。
■いこーよアンケート調査概要
調査方法/インターネットアンケート
調査地域/全国
調査対象/いこーよ会員
調査期間/2025年4月3日~4月9日
サンプル数/386サンプル
調査分析/いこーよ総研