"正解のない毎日"に寄り添って——運営からの手紙
4年間で生まれた学び・やさしさ・つながりに、「ありがとう」を。
11月のクローズまで、いつも通り、あなたの一歩を応援します。
「なぜ、女性は大人になってから人生の分岐で悩まなければならないのだろう」
ママカレを始めたきっかけは、この問いでした。
出産や育児は、幸せな出来事のはずです。
でも同時に、多くの女性が孤独や不安を抱え、時には苦しみ、悩み続けている現実がありました。
これは個人の問題ではなく、社会全体で考えなければならないことだと思ったのです。
そして、もう一つ確信していることがあります。
子育ての中で培われる力は、社会を変えていけるということ。
限られた時間の中で育児や家事・仕事などのバランスをとりながら自分をコントロールする力。
子どもの些細な変化を見逃さない観察力。
そして、何より「正解がない」状況の中で、自分なりの答えを選び取っていく判断力。
それらはすべて、生きていく上で重要な力です。
ママたちの声を社会につなげたい。
そして、ママたち自身が「自分は社会に必要とされている」という実感を持てる場を作りたい。
2021年6月、そんな想いから「ママカレ」は誕生しました。
形が変わっても、芯は一つ。進化の記録
ママカレは、Facebookのオンラインコミュニティからスタートしました。
先輩ママがロールモデルとなり、後輩ママを導く。
そんな「学びの場」を想定して作り上げました。
ところが、実際に運営してみると、多くの方が「自分から発言・発信すること」にためらいを感じている様子が見えてきたのです。
自分の意見に自信が持てない。こんなこと言っていいのかな、と躊躇してしまう姿が。
そこで、もっと気軽に、もっと自然に、自分の声を出せる場所にしたいと考えました。
それがニュースサイト形式へのリニューアルです。
他のママの悩みや工夫に共感してコメントする。
自分の小さな発見・疑問をトピックとして立ててみる。
そんな「書き込みやすさ」を大切にした設計に変えました。
形は変わりましたが、一貫して大切にしてきたことがあります。
学び → 気づき → 一歩
インプットしたことを自分の中で消化し、小さくてもいいから一歩を踏み出す。
大切にしていたのは、その循環を安心して楽しめる場所であり続けることでした。
印象に残った瞬間
企業とのやり取りから見えたこと
「産後ケアごはん」のモニター企画は、特に印象に残っています。
モニターとしてご参加していただいた皆さまからは、パッケージの開けやすさ、素材へのこだわりと実用性のバランス、味や量についてなど、本当に率直で建設的な意見が集まりました。
しかも、その書き方や伝え方が素晴らしかったのです。
良くない点も、クレームではなく真摯な意見として伝えてくださる。
「ここはこうだったけど、こうなるともっと嬉しい」という、前向きな提案として。
企業の担当者の方も「参考になりました」と、とても喜んでくださいました。
ご協力いただいた皆さん、改めてありがとうございました。
この経験を通じて、改めて実感したことがあります。
ママの声は、社会に求められている。
- パッケージが簡単に開けられるかどうか。
- 忙しい朝でも準備できる手軽さがあるか。
- 子どものことを思うと素材にこだわりたいけれど、完璧を求めすぎても続かない。
そんなママならではの具体的な視点は、企業にとって本当に価値のあるものでした。
会員とのやり取りで感じた温かさ
月曜日恒例の「ママズマンデー」は、楽しんでいただけましたか?
お好み焼きソースの話題では、「どんな風に使っていますか?」という何気ない問いかけに、40件近いコメントが集まりました。
調味料一つで、盛り上がれる。これが一つの「ママカレらしさ」なのかなと感じます。
ほかにも、トピックとして義理の母へのプレゼント選び、子どもへの性教育、旦那さんとの惚気話——。
普段はなかなか口にしづらい、でも誰かに聞いてほしい話題を、安心して語れる場所。そんな場所になっていたことが、何より嬉しかったです。
そして、もう一つ。
異なる意見に対しても、優しさを持って受け止める姿勢が、ママカレにはありました。
コメントでさまざまな意見が出ていても、「選択肢が増えるっていいことですよね」など、誰も傷つかない形で話を広げてくださる姿勢。
何かを批判するのではなく、「そういう考え方もあるよね」と多様性を受け入れる。
それは、まさに「正解がない」子育ての日々を生きる皆さんだからこその、優しさだったと思います。
運営からの正直な気持ちと、クローズへの想い
ママカレを運営してきて、気づいたことがあります。
それは、「正解はない」ということ自体が、いちばんのメッセージだったということです。
子育てに正解はありません。
働き方も、家族との向き合い方も、自分の時間の使い方も。
でも、正解がないからこそ、自分で選ぶことができる。
自分なりの答えを見つけていくことができる。
その「選ぶ力」こそが、これからを生きていく上で最も大切なものだと、会員の皆さんから教えていただきました。
11月でママカレはクローズしますが、この精神は終わりません。
ママカレ精神=「自分の選びとる力」を信じること。
大切なのは、自分の気持ちに蓋をせず、小さくてもいいから自分が「いいな」と思えることを見つけていくこと。
その一歩一歩を、私たちはこれからも応援し続けます。
クローズまで、いっしょに楽しむアイデア
11月まで、まだ少し時間があります。
最後に、自分の考えを発信するその一歩として、トピックを立ててみませんか?
テーマは自由です。
- 最近の"助かった工夫"
- ズボラ自慢
- 学びを試してみた記録
どんな小さなことでもかまいません。
あなたがいつも考えていること、誰かに聞いてみたいこと、ちょっと自慢したいこと。
立ててくださったトピック一つひとつに、運営から「ありがとう」をお返しします。
どうぞ遠慮せず、ママカレ最後の日々を、いつも通り楽しんでください。
最後に
ママカレには、本当にたくさんの方が関わってくださいました。
会員の皆さんはもちろん、実は、運営には小田急の駅員や運転士のママ社員も関わっていました。
ママカレを運営するメンバーを社内で募集したときのこと。
駅員をしながら育児と向き合っていた女性社員が、「私も参加していいですか?」と手を挙げてくれたこと。彼女が事務局として会員の皆さんと同じ目線で、楽しそうに投稿していた姿。
それもまた、ママカレらしい風景だったと思います。
立ち上げ時から協力してくださった先輩ママ講師の方々にも、大変お世話になりました。
子育て世代を応援したいという想いを持った仲間たちのおかげで、ここまで歩いてくることができました。
ここでの出会い、学び、やさしさのすべてに、心から感謝します。
そして、最後にもう一度お伝えします。
あなたの選択に"不正解”はありません。
小田急としての子育て応援は、これからも続きます
沿線でのお出かけ支援や子育てイベントを通じて、これからも皆さんとつながり続けていきます。
ママカレはなくなりますが、小田急は変わらず、子育て世代を応援しています。
どうぞこれからも、小田急からの発信を楽しんでいただけたら嬉しいです。
ママカレ運営一同より