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広島県在住、3人の男の子のママである佐々木奈美さんは、出張・オンラインでの整理収納サービス、オンラインレッスン、コラム執筆を中心に活動する整理収納アドバイザー。

片付けることで生まれる時間の余白が、自分を大切にすることにつながるという佐々木さんに、片付けを通して、楽しく丁寧に、そして心地よく暮らすためのヒントを教えてもらいました。

 

片付けのコツはゴールの景色を決めること

 

整理収納アドバイザーの資格をとったのは、三男が卒乳したタイミング。夫との大ゲンカがきっかけでした。夫は仕事の都合で週末も仕事。いわゆる“ワンオペ”で3人の育児に追われていました。その大変さを夫にわかってもらえず、くやしかったけれど、仕事をもてば対等に物申せると思ったんです。自分になにができるだろうと考えてたどりついたのがこの仕事でした。

 

そのうえでまず、家事がスムーズにまわるための収納を考えました。それは、自分の時間をもつための余白をつくりたかったから。自分の時間をもつことで自分と向き合うことができ、それが自分を大切にすることにつながります。でも子育てをしながらだと、なかなか難しいですよね。だからこそ、自分だけで頑張るのではなくて、家族みんなで支え合うことで、家事に割く時間を最小限にしたいと思いました。

 

 

片付けのコツは、すべてのものがそれぞれの居場所にあるゴールの景色を決めること。さらに家族でそれを共有することも大切です。そのために実践しているのが、どうしてそこに片付けるのかという「意図がある収納」と、どこに何があるかひと目でわかる「一目瞭然の収納」。

 

 

たとえばテレビのリモコンは、すぐ取り出せるようにテレビを見るときに座るソファの背面に、ゲーム関連のものはテレビの引き出しに収納しています。さらに引き出しの中は、しまうものの形に合わせたマス目をつくって、パズルのような感覚でしまえるようにしています。

 

また、子どもが小さいころから、落としても危なくない素材のものを選んだうえで、食器やおもちゃなどをそれぞれの身長に合わせた高さに収納してきました。楽しみながら片付けることが暮らしの一部になったことで、我が家ではいま、夫はもちろん、子どもたちも自分のものは自分で片付けるのが自然なこととなっています。

 

 

片付けることは自分と向き合うことにつながる

 

私が収納のメソッドとして大切にしていることが6つあります。

 

1 付属品を取り除く=本質を見る

たとえば、なにか買うとき、付属品やパッケージを取り除いて考えます。色や付加価値など、まわりのものはいったん全部はずして考えると、自分が本当にほしいもの、自分にとって本当に必要かどうかが見えてきます。

 

2 収納ボックスで線引きする=自分を律する

ものを片付けるとき、収納ボックスを使うことで、もののカテゴリーとカテゴリーに線引きをします。それはまるで自分のルールづくりのよう。その境界線がぼやけているときは、暮らしがだらしなくなっていますし、整えると自分の背筋までピンと伸びるような気がします。

 

3 家は自分を取り戻せる場所にする

たとえば、自分の考えがぶれそうになったとき、心が揺らいだとき、「いったん帰ろう」と思える場所をつくること。自分の心のよりどころに帰り、思考をリセットすることで、自分が本当に必要としているものに立ち返ることができます。

 

4 ものによって距離感を変える

自分にとって大切なもの、必要なもの、心地よいものは近くに置く。そうじゃないものとは距離をとってもいいと考えています。

 

5 好きなものを見極める

捨てることを含め、ものを片付けていると、そのものにまつわる人間関係や気持ちも自然と整理されていいきます。上手に捨てるコツは、“いま”に集中すること。自分の軸をしっかりもって、いまの自分に必要か、いまの自分に心地よいものかを考えて片付けると、いまの自分の気持ちが自然と見えてきます。

 

6 自分で取捨選択する

5人家族の我が家には、5人分のものが集まりますが、「それは個々で片付けてね」といつもお願いしています。自分と向き合って、自身で取捨選択することが、自分の道を切り拓いていくことにつながると思っています。

 

このメソッドを通して感じるのは、ものを片付けることは、そのときの状況や人間関係、気持ちの整理にもつながるということ。つまり片付けることは自分と向き合うことにつながっているんです。

 

自分の価値は自分で大切にする

 

メソッドで大切にしているのは、自分主体で動くこと。片付けは、自分にとって本当に必要なものを見極める作業ですから、自分と向き合うことが欠かせません。向き合った結果、ものを捨てたり、なにかをやめたりすることもあるでしょう。でもそのことに罪悪感をおぼえる必要はないと思います。

 

我が家では、あるコミュニティの人間関係で、長男と次男が悩んだ時期がありました。息子はストレスで思考がストップしてしまい、部屋にはものがあふれていました。それは片付け方、つまり自分との向き合い方がわからなくなっている状態。そう思ったので、レッスンでしているように片付けについて改めて息子たちに教えてみたんです。

 

その結果、片付け方、つまり自分との向き合い方がわかったようで、長男は、気が済むまで自分の好きなことを貫きとおすことを選びました。一方、次男はゴールを迎えず途中でやめることを選びました。
私は彼らの出した答えは、どちらも正解だと思っています。

 


 

片付けを通して息子たちに伝えたいのは、自分の価値観は自分が大切にしてあげないといけないということ。自分が向き合って出した答えこそが、自分の正解であるということ。

 

やめるというと、マイナスなイメージがあるかもしれませんが、自分の価値観でしっかり考えたうえで、やめるという決断をしているわけですから。選択肢は人それぞれで、続けるのもやめるのも決断する勇気は同じ。ふたりとも、責任をもって最後まで自分で決めることができてよかったと思っています。

 

 

自分の価値観を守るための片付け=自分を大切にすること。片付けることで家事がスムーズにまわるようになった私は、自分の時間をもつことができ、自分のやりたいことを見つけ、それが自己肯定につながりました。

 

そして家は、自分が、そして家族が安心して暮らすための土台でもあります。私は、安心という土台のうえに安全、信頼、成長、成功が積み上がっていくと考えていて、片付けはそれをつくるものだと感じています。

 

しっかりとした土台にするためには、自分の軸をしっかりもつこと。その軸は、自分がどうしたいかを考えることから生まれると思っています。自分のため、自分を大切にするために片付けを家族と一緒にこれからも実践していきたいと思います。

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